しらいしファーム新聞
ウーファーと島と世界をつなぐ、ちいさな新聞
特集 島で治療を続けるということ
島の診療所と、松江の病院。
二つの病院が、海をこえて僕の腎臓を守ってくれています。第1号「病気と向き合いながら」のその後。
11月1日(日)の帰りの便の例:松江駅13:00発のバス → 境港14:10発のフェリー → 別府17:20発の内航船 → 菱浦港17:27着。
糖尿病から、IgA腎症へ
2025年9月、僕は糖尿病と診断されました。2026年6月、松江赤十字病院で腎臓の詳しい検査(腎生検)を受け、IgA腎症が見つかりました。8月には国の指定難病の認定を受けています。
3回の入院治療(Pozzi療法)
IgA腎症の治療として、ステロイドの点滴を3日間続ける入院治療を、間をあけて3回受けてきました。「Pozzi(ポッツィ)療法」と呼ばれる方法です。1回目は6月末、2回目は8月末。そして10月末からの入院が、最後の3回目でした。
治療の様子を見る大切な数字のひとつが、尿たんぱくです。腎生検をした6月はじめは2,202でしたが、3回目の入院中の10月29日には942(単位:mg/gCr)。半分以下になりました。腎臓の働きの目安となるeGFRも、56.5から58.9と保たれています。
マンジャロのこと
糖尿病の治療として、松江赤十字病院の主治医の処方で、週に1回自分で打つ注射の薬「マンジャロ」を使っています。血糖を整えるための薬ですが、その結果として体重も減ってきました。晩酌好きの僕には、食べ方・飲み方を見直すきっかけにもなりました。
島と松江の、二人三脚
大きな検査や入院治療は、松江赤十字病院で。ふだんの数値の確認は、島の海士診療所で。治療を続けてきて感じるのは、二つの病院が一つのチームになっているということです。ベテランの先生の指導のもとで島と松江がつながり、僕の治療を全体で支えてくれている。この総合的なバックアップ体制が、お互いになくてはならないものになっていると感じます。
これからは、松江への通院は年に1回。それ以外は海士診療所で数値を見ながら、ステロイドを少しずつ減らして、やめていく予定です。片道4時間半の海を何度も渡らずに、島で畑に立ちながら治療を続けられる。離島で暮らす患者にとって、これほど心強いことはありません。
しじみ漁の町で
今回の入院の食事は、毎回「特別ディナー」のようで、思わず笑ってしまうほどでした。松江では、朝早くからしじみ漁に出かける船が行き来していました。崎にはない、漁業の町の朝の風景です。同じ島根でも、水とのつき合い方はずいぶん違うものだと感じました。宍道湖のしじみ漁は、資源を守るため水・土・日がお休みの「週休3日」だそうです。とりすぎず、続けていく。畑も同じだと思いました。11月1日、病院に「告別」して、島へ帰ってきました。
雑草魂コラム 根っこは、島に
病気が分かったとき、「島で暮らしながら、ちゃんと治療を続けられるのだろうか」と不安になりました。でも実際には、松江の病院と島の診療所が、海をこえてつながっていてくれました。雑草は、根を張った場所で生きていきます。僕の根っこは、この島にあります。治療を続けながら、これからも崎の畑に立ちます。今年の崎みかんは、ただいまご注文受付中です。
